第12回のコンサート アンコール曲目解説

ヨハン・シュトラウスU世(1825−1899)
ポルカ『お気に召すまま』作品372

 ヨハン・シュトラウスU世は自作のオペレッタからワルツやポルカを多数編曲して作りましたが、ポルカ『お気に召すまま』は1875年に初演されたオペレッタ『ウィーンのカリオストロ』から作られたものです。このオペレッタからは全部で6曲のワルツ、ポルカ、行進曲が作られ、中でもポルカ『狩』が最もよく知られています。しかし、オペレッタ自体は現在では上演されることはなく、全曲やハイライトのCDも出ていません。ただし、序曲は演奏されることがあり、CDでも聴くことができます。
 『ウィーンのカリオストロ』第2幕で怪しげな機械が置かれた実験室で若返りの秘薬を求めて6人の年配の婦人たちによって歌われる六重唱をもとに作られたのがこの『お気に召すまま』というポルカ・フランセーズ(フランス風のゆっくりしたポルカ)です。「お願いです、私たちを若返らせてください」という歌詞から、タイトルは『お願いです』と訳したほうがいいのかもしれません。もっとも、「皺をとり、お肌を伸ばし、踊るのも恋をするのもお気に召すまま」という歌詞もあり、その部分が主旋律になっているようですので、そこから『お気に召すまま』と訳されたようです。

 ヨハン・シュトラウスU世とブラームスは親友でした。仲良くツーショットの写真も残っている二人ですが、見た目と違って実はブラームスのほうが8歳も若いのです。
 1866年に知り合い、ブラームスはヨハンの音楽にすっかり魅了されてしまいました。ヨハンの娘にサインを求められたブラームスは『美しく青きドナウ』の旋律を記し、「残念ながらヨハネス・ブラームスの作品ではありません」と書き添えたというエピソードも残っています。また、ベートーヴェンの第9の「歓喜の歌」の一節をタイトルにしたヨハンのワルツ『もろびと手をとり』は友情をこめてブラームスに捧げられた曲です。
 二人の友情は終生変わることはありませんでした。ブラームスは亡くなる直前にヨハンの新作オペレッタの初演をわざわざ聴きに出かけているほどです。


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